もりや歯科は虫歯にならないようにする予防歯科に力を入れています
予防歯科と聞いて、皆さんはどんなイメージをいだくでしょうか。「むし歯がないのに、わざわざ歯科医院へ行くの?」「痛くないのに歯医者へ行く?」などと思う方も多いことでしょう。
たとえば、むし歯になって歯に穴が開いてしまったとしましょう。これを治療するのは、確かに歯科医の仕事です。でも、開いてしまった穴を埋めたり削ったりすれば、もうむし歯は二度とできないのでしょうか。
PMTC (Professional Mechanical Teeth Cleaning)
PMTCとは、特別な訓練をしたプロにしかできない特別なケアメニューです。
ムシ歯や歯周病と言った病気の原因を限りなくゼロにすることで歯の健康を保つために行う方法です。歯科医院のホームページには『歯の汚れをおとす』と言うことが強調されていますが、もともとの原案者であるスウェーデンのイエテボリ大学のアクセルソン教授によれば、バイオフィルム(細菌の塊 *)を専用の機械と歯を傷つけないような研磨剤を併用して、歯の表面から取り除くこととしています。
バイオフィルムは目に見えないので、専用の染め出し液を使用して見えるようにしておとす必要があります。ツルツルピカピカだから落とし切れているわけではありません。染め出してみると意外に残っている場所があるものです。 なので、もりや歯科では徹底しておとす場合は染め出しをしてPMTCをして、もう一度確認で染め出しをして再度PMTCをするようにしています。
*バイオフィルは、お風呂場の桶などが少しヌメヌメするときがあるとおもいます。そのヌメヌメは細菌が発生している状態です。これがバイオフィルムです。
最も大切なこと、それは原因をなくすこと
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何事にも原因があって、結果が生まれます。歯を守る上で最も大切なことは、むし歯になった原因を知り、その原因をなくすことです。「むし歯で穴が開いた」ことは原因ではなく結果です。むし歯の治療は、穴を詰めたり被せたり、結果に対する対症療法なのです。
つまり、治療しただけでは原因を解決したことにはなりません。どこに原因があったのかがわからないままでは、再びむし歯になってしまうでしょう。それは、むし歯だけでなく、歯周病にも同じことが言えます。
何が原因になっているのか、そこを見極めることで、はじめて根本的な解決方法がわかるのです。むし歯の原因は、
- 歯みがきでの磨き残し
- 歯みがきの回数
- 飲食の回数
- 全身疾患
などにあります。歯周病の場合は、このような原因に加え、患者さんの家族に歯周病にかかっている方がいるかどうかです。
むし歯や歯周病の原因は決して1つではありませんが、私たちは必ず防げることを知っているからこそ「予防歯科」の大切さをお伝えしています。
歯科医院は痛くならないために通うところ
病院には、検査のための人間ドックがあります。悪いところがないかを調べるためのものです。予防歯科も人間ドックと似たところがあるかもしれません。ただ、大きな違いが1つあります。それは、人間ドックが病気を見つけることに主眼を置いているのに対して、予防歯科は病気にさせないことが目的である点です。
予防歯科は、痛い思いをすることもなく、悪くなってから治療を受けるよりお金もかかりません。予防歯科による定期検診は、性別や年齢に関係なく、すべての方々に効果をもたらします。ぜひ、ご相談ください。
定期検診はスタッフが担当します
【30分コース】
- 口腔内チェック・全身状態の把握
- 磨く、歯みがき指導
【45分コース】
- 口腔内チェック・全身状態の把握
- 赤く染め出しをして、歯の汚れを解りやすくする
- 歯みがきチェック PMTC
【60分コース】
- 口腔内チェック・全身状態の把握
- 赤く染め出しをして、歯の汚れを解りやすくする
- 歯磨きチェック PMTC
- 再度、赤く染め出しをして取り残しが無いかをチェックする
- 再PMTC
- 歯みがきチェック 磨く
口腔内チェックとは、むし歯の有無、被せ物の異常、歯ぐきの腫れ、汚れがどこについているか、などのことで、そのチェック内容は年齢層や性別などによって異なります。
また、全身の状況で口腔内も変化します。加えて、薬の服用有無や環境、食生活の変化などに応じて、検診の内容も変化します。そのため、当院の定期検診は、どの患者さんにもあてはまる一律なものではありません。一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドとなっています。
定期検診での時間配分は、6割が歯を守るための時間、1割は現状の把握、3割は患者さんとのコミュニケーションにあてられます。コミュニケーションに高い比率があてられているのには、実は大きな理由があります。
お口の中の病気は、その方の生活環境と深い関係があります。年齢に関係なく、生活環境やライフサイクルは変化します。たとえば、進学や就職で変わることもあるでしょうし、結婚や親の介護といったことでも生活環境とライフサイクルは変化するものです。
こうした患者さんの変化を見逃さないために、当院では一見世間話にも思えるコミュニケーションをとても重視しています。