埼玉県坂戸市(東武東上線 北坂戸駅 徒歩10分)にある、もりや歯科 院長 森谷良行(もりやよしゆき)です。
入れ歯をつくるのは歯科医師ではない?
いきなりですが、歯科医師が入れ歯づくりの全てを担当していると思っていませんか?実は歯科医師の9割は自分では作ることができません。
もちろん歯科医師として、つくり方は知っているかもしれませんが、入れ歯作成を実践できる歯科医師はごく一部です。ほぼ全ての歯科医師が学生の時にちょっとかじった程度です。
では、誰が入れ歯づくりをしているかと言えば歯科技工士という国家資格を持っている方々です。
年々減り続ける歯科技工士の人数
歯科技工士は、歯科治療で必要とされる差し歯や詰め物、入れ歯などをつくることを許された国家資格です。
その歯科技工士は全国で約35,000人の方が就業しています(平成30年 厚生労働省による調査)。ただ35,000人もいるから安心と思わないで下さい。そのうち約48%が50歳以上です。それもあり令和10年までに7,000人減少しているだろうと予想されています。あと数年後には全国で27,000人です。
さらに追い打ちをかけるようですが、27,000人の中で入れ歯造りをしている方は1割程度と言われています。つまり2,700人。
さらにさらにですが、入れ歯づくりをしたいと想っている若手歯科技工士は数%です。しかも、歯科技工士になるための学校が全国に43校でほとんどの学校で定員割れをしているの現状です。
歯科技工士とのパートナーシップの強化
もちろん、国としても問題視していて、ときおり閣議等で話題に上がっているようですが、議事録を読んでも重要視されていないんだろうなって感じてしまいます。
そこでもりや歯科では、まず自分たちでできることとして、歯科技工士とのパートナーシップを強化しています。
パートナーシップを強化することで、安定した仕事の創出ができ、また経験が増えれば熟練度も増していくことがができます。
ちなみに、私は平成17年から平成30年まで、入れ歯づくりのほとんどを自分で行っていました。13年間に1,000個以上の入れ歯づくりをしていました。診療が終わってから入れ歯づくりを始めて深夜まで作業をして、仮眠をして早朝から作業を再開、そしてまた診療をする。という生活をしていましたので、ある程度入れづくりのノウハウや技術に自信もあります。
もちろん自分で作ることである一定以上の品質は確保されます。しかしそれには限界もあります。世の中には入れ歯で悩んでいる方が私が想定している以上にいると思っています。
一人でも多くの方々に「美味しく楽しく家族と一緒の食事を食べて人生を豊かに過ごして欲しい」、そして「歯科技工士という職業を守りたい」という思いから、入れ歯づくりの技術や経験を次世代へ繋げたいと思うようになりました。
もりや歯科の歯科技工士はとても優秀です
入れ歯づくりで大事な事は、診療室で出来ること以上に、患者さん自身が入れ歯を使いこなす熟練度と、その入れ歯をつくる歯科技工士の存在が大きいと感じています。
もりや歯科は素晴らしい歯科技工士とタッグを組むことができましたので良かった~~と安堵していますが、一人でも多くの患者さんのために、これからもパートナーシップを強化し、お互いに成長できればと思っています。
-
入れ歯の自費と保険の違いは「素材」の差ではなく、歯科医師と歯科技工士の「技術」の差
入れ歯づくりで歯医者から自費と保険の違いを説明を受けた際に、材質の違いを強調されていませんか?材質が違うことで、なにを得ることができるかについては、説明はありましたか? 特に入れ歯に関しては、説明時に ...